屋根が原因で起こる家のトラブル
2020年02月15日隣家との距離がない住宅同士の場合に起こるトラブルのひとつに、屋根が原因となるものがあることをご存知でしょうか。屋根同士が触れそうなくらいの至近距離にある場合はもちろんのこと、たとえ多少は離れていてもさまざまなトラブルを引き起こす可能性があります。
たとえば北国の場合には屋根に雪が積もってそれが崩れるとき、勢いよく雪が滑って隣の敷地や車庫やフェンスなどに落ちることが考えられます。するとまとまった雪には相当な重さがありますから隣家の構造物を直撃して破壊することも少なくありません。また隣家の住宅そのものに長年激しく崩れる雪が激突したことによって、雨漏りを起こすようになって天井などが腐ることにならないとも限らないのです。
北国の方ならご存知だと思いますが雪もまとまるとものすごい重さとなり、構造を壊して雨漏りを起こしたり、天井などが腐ることも稀ではありません。ですから北国で住宅と住宅をくっつけて建てることは危険ですし、多少は離して建てたとしても自然の驚異を甘く見てはいけないという教訓があります。
さらに雪とは関係ありませんが、庭に植えられた木が年月とともに大きく育ってお隣の屋根に近くなることがあります。木の場合には針葉樹であっても広葉樹であっても、落ち葉がいっさい出ないということは考えられません。するとその近い場所からの落ち葉が隣家の屋根の雨樋などに詰まって、雨水の流れが阻害される場合があるのです。すると元来雨樋に流れるはずの雨水などが溢れて壁を伝わったために、やはり住宅の構造物にカビを生やすことになったり腐らせることになったりもするのです。
もちろん木を植えたときにはそこまで大きくなって、お隣の屋根を害するようなことが起きると考えるまでには至らないのが一般的です。しかし実際に隣地との境界線に近く植えられて大きく育った木が、知らず知らずに隣家の住宅のトラブルとなり迷惑をかけている可能性もあります。そしてお隣同士だからこそはっきりと迷惑だとはいえず困っていて、次第に大きなトラブルとなることもあるのです。
そこでマイホームを建てたり、庭に大きくなる木を植えるような場合には、将来的にどのようなことが起こってトラブルとなるのかを把握して建築することも重要です。せっかく気に入った立地条件の場所に気に入った住まいを持っても、それがトラブルの種になっては家族の毎日の生活が楽しいものではなくなってしまうからです。